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第11回 基本計画策定委員会 議事録

平成19年4月11日(水曜日)14時00分~17時00分
新選組のふるさと歴史館講座室

  1. 会議録の確認
  2. 委員の交代について
    • 企画調整課長)高橋 治 → 岡野 仁
    • 学校課指導主事)梶野明信 → 鈴木 基
  3. 目次(案)にそって討議
  4. その他
    • 次回:4月23日(月曜日)14時00分~17時00分/市役所505-2

        日野市立図書館基本計画策定委員会 第11回議事録

        日時

        平成19年4月11日(水曜日)14時00分~17時00分

        場所

        新選組のふるさと歴史館2階講座室

        出席者

        • 小林卓、小林美和、山﨑孝、坂井喜代子、久保田正子、阿部臣彌、中村美智子、濱田陽子、飯島佐知子、鈴木基、平義彦、岡野仁、二村健(委員長)、高田明彦、小澤昭道
        • 事務局(鬼倉、清水、星、飯倉)
        • コンサルタント 山口(記録)
        1. 議事録の確認と公開について
          • 第10回議事録の訂正箇所を確認。
        2. 異動による委員交代、所属の変更など
          • 異動により、高橋委員から岡野委員へ、梶野委員から鈴木委員へ委員交代。
          • 小林卓委員が実践女子大文学部図書館学課程准教授へ
        3. 運営計画について
          【図書館評価制度と組織づくり】
          • 第三者機関によるモニタリング・オンブズマン制度があると良いが、どうか。図書館協議会があるが、市民(利用者)サイドから図書館の事業・業績を評価し、公表できる仕組みが考えられないか。どのように評価するか、評価のプロセス設計が必要。図書館評価制度と組織作りの取り組みを。(阿部)
          • 計画に取り入れることは賛成。どのように運営するかがポイント。図書館協議会は、図書館が民主的に運営されているかどうかのチェックと図書館長からの諮問事項を検討する機関。委員選任は行政の任命によっている。(二村)
          • 来期から委員の一部を公募する。(鬼倉)
          • 図書館協議会ではその役割は担えないか。あるいは市民の自発的な組織作りはどうか。(二村)
          • 行政から自立した機関が別に必要。オンブズマンは行政監査的な性格を感じる。監査ではなく評価が大事。ただの市民運動でなく、条例によって位置づけるなど公的な性格を保ちながら市民側から評価する制度ができないか。計画策定(P)への参加が保障されたこの委員会の意味は大きい。PDCAに市民がどう関われるかがこれから問われる。(阿部)
          • 計画の目標、目標の設定と公表、定期的な評価委員会を設置することを盛りこんではどうか。(二村)
          • 選挙のマニフェストに見られるように、メンバーの募集も含めてこれからは何事も透明性・情報公開が求められる。市民の声を反映させる仕組みを作ることを明記してほしい。できれば条例などでのきちんとした位置づけを求めたいが、一歩ずつ進んでいきたい。(久保田)
          • 日野市では福祉のオンブズが動いている。実態は、苦情・制度上の問題に対して改善を行政に申し入れるのが仕事。評価の仕組みとしては、行政が実施施策の自己評価を行っている。他に第3者評価について取り組んでいるところもある。市民による評価が次のステップではないか。(岡野)
            • → 市民が参加する評価の仕組みを作るということにしたい。(二村)
          【図書館の専門職の育成】
          • 今のベテランスタッフのノウハウを若い世代(職員)に伝える取り組みをして欲しい。もっと新規採用を。YA担当には、感性の近い若い職員をつけてほしい。(濱田)
          • 適切な人材の配置、という言葉だけでは伝わらない。司書という専門職としての人材を。2007年以降、専門的知識を持った人材が減っていく。職員の世代交代への備えも必要ではないか。専門職は身分や待遇の問題ととられがちだがそうではなく、市民にとっては図書館業務のプロパーがいれば、よいサービスを受けられる、ということ。これは図書館に限ったことではないが、行政として時代のニーズを把握しながらサービスの質を維持できるよう、市民サービスのそれぞれの領域に固有の専門知識と経験を蓄積した職員を確保し、養成することが必要だと言いたい。(阿部)
            • → どのようなことができる職員かとの記述を望みたい。(鬼倉)
          • 人事異動ついては、職員自身も異動の際に不安はあるが、人材への対応策でもあったし、組織としての硬直化を避ける意図もあるのではないか。ある程度の専門性が大事ではないか、という声も出てはいる(岡野)
          【学校図書館運営への支援】
          • 同じ教育委員会の傘の下にあるのだからチームティーチングの相手を図書館職員が務めるなど学校教育分野に深く入っていくことを求めていきたい。(二村)
          • 学校図書館の選書は誰が行っているのか。子ども達に読みたい本を聞く機会はあるか。(久保田)
            • → 各学校で行っている。図書の購入は年1回なので、人気のある新しい本を買うとしても購入時期がずれる。(鈴木)
          • 図書館のお勧めの本が学校図書館の選書に活かされているか。図書館と学校図書館との連携をとっていくことが必要では。(坂井)
          • 以前行った、朝の読書運動が好評だったと聞く。"本を借りる"という運動を学校から働きかけてはどうか。図書館を使う、ということが読書にもつながるのではないか(山﨑)
          • 図書館と学校図書館を別に扱うのではなく、横のつながり(図書館・学校図書館間の本の流通)の制度化が大事。(中村)
          • 制度の問題もあるが意識の問題が大きい。教員への図書館の使い方、ICTの使い方などの研修を、図書館スタッフが行ってはどうか。(二村)
          • 学校配送の状況が改善しつつある。昨年度(5月から1月)は2週間に1回で3700冊配送したところを、今年度は週1回にしており、学校からの依頼も増えてきた。研修機会を増やすことも必要と考えている。(鬼倉)
          • もっとドラスティックに学校に入っていくと良い。「図書館員は本を貸してくれる人」から「本や情報を見つけ探し出してくれる人」へと意識が変わっていくように。図書館は学校の意識改革を導いて欲しい。(二村)
          • 学校司書・司書教諭の問題ではないか。生徒と人を結ぶところの問題。学校図書館でもメディアスペシャリストをやとって欲しい(小林(卓))
          • 学校からは、特定の本ではなくテーマでの問い合わせが届く。子ども読書活動推進計画の中で学校図書館支援センターの推進が位置づけられている。今は図書館がその機能を果たしている。(鬼倉)
          • 『日野市立学校図書館のあり方について』が出た5年前から何故進まないのか。もどかしい。(中村)
          • 少しずつ前進している。無駄ではないと考えたい。(二村)
          • 教員に司書教諭の有資格者は多い。(鈴木)
          【図書館員による研修等の実施】
          • 図書館員は教育に関われる、生きる力を身につけることをサポートする人であってほしい。先生への研修やチームティーチングに取り組んで欲しい。(二村)
          • 図書館員が教育的な機能でどう関わっていくかが問われている。例えば大学ではゼミ生を対象に、図書館員が情報リテラシーの指導をしている。教員は大歓迎だが、図書館員の過剰負担への配慮は必要。この問題は学校図書館の人材をどう確保するかに帰着するのだろう。人の手当の見通しができるか、学校図書館の専門性を確立できるかが問われるが、これを公共図書館の問題とすると厳しいのではないか。(阿部)
          • 学校関係者の視野に図書館が入っていない状況を変えたい。図書館員が指導することでユーザーの創造につなげたい。(二村)
          • 図書館では、小学3年生に学校訪問を行っている。その他にも、学校からの希望を受け学校訪問や図書館見学を受付けている。調べ方の研修は、今後の課題と考えている。(鬼倉)
          • 総合学習では、学校がテーマを出した後、図書館で調べなさいとの指示をしただけで子どもを放り出してきたのではないか。本来学校がある程度の調べ方についてもきちんと指導するべき。フィンランドや欧米では図書館は教育のインフラだが、日本では学校図書館は学校の付録にように扱われてきた。(久保田)
          • 学校図書館は開館時間が限られるなど、閉鎖的な感じを受ける。図書館が小中学校の図書館を管理運営することは無理か。(中村)
          • 司書教諭と市政協力員が学校図書館を運営している。(鈴木)
          • どの程度開館しているのか、しまっているのか、実態把握が必要ではないか。(二村)
          • 増員も含めて職員体制の充実に盛りこんでいきたい。(二村)
          • 図書館員による研修、チームティーチングには、学生にも参加機会を開いて欲しい。(小林(美))
          【図書館のPRと情報発信】
          • 米国では図書館員は"私たちのライブラリアン"であり、まちで声をかけられるという。そんな名前を覚えてもらうこともあって良いのでは。(小林(卓))
          • 図書館が認知されるためのPRの方法のひとつだろう。(二村)
          • 図書館からメルマガの発信を。書き込みのできる掲示板も欲しい。(坂井)
          • もっと図書館は図書館員が運営している、ということを売り込みたいと思う。館報「ひろば」に職員による本の紹介コーナーを設けている。HP上に掲載してもよいと思う。(飯倉)
          • 図書館のPRは重要。顔の見える図書館員、名物図書館員が生まれてもいい。(二村)
          • この委員会に出ることで情報が得られ、日野の図書館の実情が見えてきた。これらの情報はすべての市民に開かれるべき。また市民の意見が図書館にフィードバックされるべき。(阿部)
          【読書体験共有の仕組み】
          • 読書体験を共有する仕組みを。Mixiには"図書館に行こう"のリンクがある。ネットの中には読書人が沢山住んでいる。若い人も沢山いる。こうした人たちの交流の場を。(坂井)
          • 以前、読書体験を語りたい、という市民の意見を受けた。館報「ひろば」の特集号では、市民からのお薦めの本紹介を行った。続けていきたい。(飯倉)
          【中央図書館の場所と図書館システム】
          • 中央図書館の建設について。高幡不動の駅が整備され人の流れが変わり、高幡不動がまちの中心になってきた。図書館は見た目より機能(サービス)が大事。中央線と京王線にそれぞれ中央館を配置できないか。(坂井)
          • 徒歩や自転車圏域に3つのまちがあるのが日野の特徴。これを長所にしたい。3拠点を考慮して、中央館1館と分館の間にもう一層中規模館を加えて階層構造で考えてはどうか。(阿部)
          【移動図書館のあり方】
          • BMは全域サービスの理念を支える仕組みと考えたい。最寄りの図書館に行けない市民へのサービスは必要。団体貸出のための搬送車として活用できよう。利用率は低いが認知度は高い。シンボルとしてのひまわり号の活用方法検討を。(阿部)
          • 存続は決定済み。新しい機能を持たせたシンボルにしていきたい。(二村)
          • ひまわり号の駐車場は閑散としているわけではない。現状の1%の利用を切らないことが大事では。以前提案した情報福祉の観点から、情報弱者に役立てばいい。ひまわり号の音楽が良い、拡声器で図書館の案内や車体でのPRもできるのでは。(小林(卓))
          • 「日本一の図書館再び」には弱いように感じる。(二村)
          • ひまわり号の巡回スケジュールを知らない市民があまりに多い。日野ケーブルTVに出すなど、あらゆる手を使って広報をもっと強力に行うべき。(濱田)
          • 現在の図書館ユーザーが市民の1/4。3/4に振り向けられるといい。(二村)
          • 90%以上の受診率のある新生児の3・4ヵ月検診で図書館をPRしている。親からは、もう少し大きくなってから利用したい、青空でのお話し会をBMで、といった意見がある。貸出以外の使い方があるのではないか。(飯島)
          • ひまわり号は大きな課題。今後も議論を続ける。(二村)
          【大学図書館の利用促進】
          • 学校図書館は小中の他に高大とある。たとえば地元大学図書館や校内のカフェテリアを市民が自由に利用できると良いがどうか。5年位先の実現を目途に検討できないか。(平)
          • 女子大の一般開放は難しい。女子大という特性や、授業に必要な資料を貸し出せない事情などがあるだろう。(小林(卓))
          • 実践女子大とは提携の協議を進めている。今年度の早い時期には提携ができる見込み。(飯倉)
          • 首都大学東京はすでに都民への一般開放がされている。先日見学をしたら、図書館でお顔を見かける市民の方が利用されていた。(飯倉)
          • 明星大学では4月に新しい図書館がオープンした。大学の近くまで丘陵地ワゴンタクシーカワセミ号が来ている。カフェテリアも入った。大学側から地域開放していくのは難しい。市民の声を届かせて欲しい。(二村)
          • 実践女子大は、卒業生及び駅前の生涯学習センター利用者も図書館を利用できるが、利用者カードを身につけて入館する必要があるなど、セキュリティは厳しい。学生としては、カリキュラムで必要な資料の利用に際しては、ご理解頂いた上で、ご考慮頂きたい。また、大型美術書が充実しているが、学内利用でも傷みやすいので、返却ポストは利用しないなど、取り扱いに気をつけてほしい。(小林(美))
          • ぜひ一般市民が使えるようになることを望む。(平)
          • ぜひ書誌情報の交換や市民の居場所としての利用への働きかけを。また新しい図書館にはカフェテリアの設置を。(二村)
          【電子情報サービス・レファレンスサービスの充実】
          • 目次案の「地域資料の電子化」は「電子情報サービス」に変え、その中に@「地域資料の電子化」を置くように変更したい。(二村)
          • レファレンスサービス特に電子レファレンスのさらなる充実を。(二村)
          • セキュリティの確保のため、電子申請のシステムで行っていて手間がかかる。来年度を目途にシステムを入れかえれば手続きが簡単になる。同じ電子申請の未所蔵資料へのリクエストは、頻繁に利用されている(鬼倉)
          • 貸出・予約照会で該当データがないと、"データがありません"と表示されることがある。表示の文言に改善を。(小林(卓))
          【図書館の自由の位置づけと利用者プライバシーの保護】
          • 窓口の貸出業務ではプライバシーの保護が大事。(阿部)
          • プライバシーの保護を計画に盛りこむ。(二村)
          • 図書館の自由の位置づけは。(阿部)
          • 資料編としたい。(二村)
        4. 基本計画の考え方(案)について
          • コンサルタントから基本計画の編集方針についての説明(二村)
          • 次回、基本計画の素案を議論する。

        以上