コンテンツにジャンプ

トップページ > 図書館員の本箱 > 大人向け > CD「西城秀樹 ゴールデン☆ベスト デラックス」・CD「心響 KODOU」

CD「西城秀樹 ゴールデン☆ベスト デラックス」・CD「心響 KODOU」

更新日:2020年5月16日

『西城秀樹 ゴールデン☆ベスト デラックス』

西城秀樹

2010.4

『心響 KODOU』

西城秀樹

2015.4

ヒデキと言えば感激。ヒデキと言えば西城秀樹。2年前の今日、私はこのスーパースターのすごさについて、自分があまりにも知らずに生きてきたことに気がつきました。

1955年生まれ・広島出身。1972年、16歳のヒデキは「恋する季節」でデビュー。5枚目のシングル「情熱の嵐」でヒデキコールを巻き起こし、「薔薇の鎖」ではスタンドマイクを振り回すパフォーマンスを見せ、「傷だらけのローラ」にて紅白歌合戦初出場。「ジャガー」での阿久悠による熱いセリフの絶叫、「ブーツをぬいで朝食を」でかざしたライターの火、過去の恋を昇華させる壮大な歌唱の「ブルースカイブルー」...

...なんと全く知りませんでした。この後、1979年「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」は小学生の私も踊りました。しかし、それから先、作詞作曲スティービー・ワンダーの格調高い「愛の園」も、同名映画の主題歌「南十字星」も、吉田拓郎のメロディだとすぐわかる「聖・少女」も記憶にありません。

なんて無駄に生きてきたのかと思います。1983年「ギャランドゥ」は事務所を独立し髪を短くしたヒデキ28歳の勝負曲。レインボーのカバー曲「ナイト・ゲーム」ではロックボーカルが炸裂し、一転、ワム!の名バラード「抱きしめてジルバ」では切ない恋がヒデキのあの声でさらに切なく。当時の私は洋楽にかぶれていて、ワム!の日本武道館来日公演も行ったのに、むしろなぜ、ヒデキの大阪球場とか後楽園球場とか日生劇場とか日本武道館とかのライブに行かなかったのか、当時の自分を責める思いです。

1985年つくば万博テーマソング「一万光年の愛」(つくば万博に行ったのに...以下略)。最近世界的ブームになっているシティポップな「BEAT STREET」、フルオーケストラをバックに伸びやかな声を響かせる「夏の誘惑」。1991年「走れ正直者」は、さくらももこに切望されて歌ったアニメ「ちびまる子ちゃん」のエンディングテーマ曲。化粧品CMソングの「愛が止まらない」をなんとも色っぽく歌うヒデキは40歳。

西城秀樹を知らずに生きてきた無駄な日々を取り戻すように、今、私の部屋にはレコードプレーヤーが復活し、古レコード屋を見つけてはしゃかしゃかとジャケットを繰ってヒデキを探す習性を身につけました。余談ですが、なかなか見つからないのはレコードよりも8cmシングルCDですね。もちろんマルベル堂も外しません。

そして、2015年「心響 KODOU」はヒデキ還暦!60歳の記念に収録された新曲。ヒデキの歌の魅力は、あの声、豊かな声量、ぶれない音程とピッチ、表現力の深み、そして生涯を通じて歌うことを愛し努力し続けた人間の魅力。本は人、と常々言っているのですが、歌も人でした。いいものはいい!

そのすごさに2年前やっと気がついた超新人ファンの私には、まだまだ知らない西城秀樹の世界を巡る楽しい日々がこれから待っています。生きてきてよかったです。(I)