図書館員の本箱 ひろば2026年9月号
更新日:2026年8月28日
『指輪物語』
指輪物語は25年ほど前に公開された映画「ロード・オブ・ザ・リング」の原作で、ファンタジー文学の金字塔です。エルフやドワーフ、オークにトロルなど、ファンタジー物ではお馴染みの種族や怪物が登場し、主人公のフロドもホビットという小人族です。ホビットは平和と食事をこよなく愛する種族で、邪悪で強大な力を持つ指輪とは無縁の生活を送っていましたが、ひょんなことから指輪を破壊するために、友人のホビット達、人間・エルフ・ドワーフそれぞれの代表者、魔法使いの「旅の仲間」とともに旅立つことになります。
実写映画化により脚光を浴びた本作ですが、原作はその半世紀近く前の1954~55年に出版されており、日本語訳の出版は1972~75年のため、ところどころ翻訳に古臭さを感じてしまいますが、それもまた一興。著者のJ.R.R.トールキンは言語学にも精通しており、本作に登場する「エルフ語」を文法から作り上げるなど、緻密で壮大な世界設定を行ったことでも知られています。指輪物語は全6巻の長編ですが、理解を深めるための「追補編」もあるため、敷居が高いと感じる方は、児童書として書かれた前日譚「ホビットの冒険」から読んでみてはいかがでしょうか?(I)
