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伊坂幸太郎

はじめに

あの大人気作家、伊坂幸太郎さんのリストがついに完成しました!! 伊坂作品を全部読んだというあなた!各作品につき、スタッフのコメント付きです。共感できるとこ、私はこう思う、僕はこう思うといったところがあるかと思います。この一冊から、また読もうかなと考えていただけると幸いです。

そして...
読んだことがないというあなた!!必見です!なぜかって?それはこの1冊に伊坂作品がすべて載っているから!!!表紙を見て、スタッフのコメントを見て、少しでも多く知ってもらえたらなと思います。 「私が初めて読んだ作品は...その前にこれから伊坂作品を探すんだけどね。」となってくれれば私達は両手を挙げて喜ぶことでしょう。どうぞ伊坂ワールドを堪能してください!

From:れん

突然迷い込んだ世界―!? 渾身のデビュー作
『オーデュボンの祈り』 新潮社:2000年 新潮文庫:2003年

コンビニ強盗に失敗して逃げていた伊藤は、気付くと鎖国状態の島にいた。そこには嘘ばかり言う画家、法律のためと言って人殺しをする男、言葉を話して未来を予知するカカシが住んでいた。 翌日、カカシがバラバラにされて殺されていた。非現実のような、現実のような、グイグイ引き込まれる伊坂作品第一弾! (もね)


主人公・伊藤がたどりついたのは、奇妙な住人たちが暮らす絶海の孤島だった―。 様々なキャラクターの視点を通して語られるストーリー展開や、それぞれの行動が結びついて1つの物語として集約していく様、そしてまったく先が読めず、主人公たちがピンチに陥るたびにハラハラしてしまう文章表現など、伊坂作品らしいエッセンスがたくさん ちりばめられています。

それにしても伊藤のおばあさんは何者なのか、とっても気になります! 「都会のトム&ソーヤ」(はやみねかおる著、講談社)の、内人くんのおばあちゃんみたいだよね。 (かーこ)

まるで騙し絵のようなロジック・ミステリー
『ラッシュライフ』 新潮社:2002年、新潮文庫:2005年

騙し絵を知っていますか?見方によって二つ、三つの違う絵が浮かび上がるという、あれです。 この本は五つの視点で話が進み、それぞれが意外なところで結びつく。意表をつく成り行きと先の読めない展開がはまる作品です。 (もね)

『重力ピエロ』 新潮社:2003年、新潮文庫:2006年

連続放火が起きる近くには、火事を予告するようなグラフィティアートが。 ラストは感動なしでは読めない! (もね)


遺伝子を扱う会社で働く泉水と、落書き消しを請け負う春の兄弟の物語。遺伝子やDNAが鍵となり、話が展開していきます。伊坂さんの他の作品の登場人物も出てくるので、是非探して見てください。 (かほ)

4人組の強盗が巻き起こす爽快なストーリー.
『陽気なギャングが地球を回す』

  • 『陽気なギャングが地球を回す』 祥伝社:2003年、祥伝社文庫:2006年
  • 『陽気なギャングの日常と襲撃』 祥伝社:2006年、祥伝社文庫:2009年

「銀行強盗は4人でするべきだ!」 そう豪語する4人組は負けなしの強盗だった。 にもかかわらず、逃走中に「売り上げ」が輸送車襲撃犯に横取りされてしまった!そのうらに隠された真実とは?続編も含めてお楽しみあれ! (もね)


4人の強盗の冒険活劇!繰り広げられるテンポのいい会話の数々に思わず笑ってしまいます。こんな4人が実際に知り合いにいたら、きっと楽しくてしかたないに違いない!続編の『陽気なギャングの日常と襲撃』もサスペンス要素が強くドキドキします。疾走感と爽快感たっぷりの物語です。 (かほ)


愉快でかっこいい強盗4人が出てくるお話。 私が初めて伊坂さんの本を読んだのが『陽気なギャングが地球を回す』でした。 とってもスピーディーで、笑えて、時々格言ありみたいな読み物!ロマンを探してる人、ロマンはここだ!! (れん)

大学生になった僕を待っていたのは―。青春ミステリーの傑作.
『アヒルと鴨のコインロッカー』 東京創元社:2003年、創元推理文庫:2006年

現在と二年前が交錯し、徐々に明かされていく真実。 驚かずして読むことはできない、私が一番勧める物語です。 (もね)


ぼろアパートに引っ越してきた大学生・椎名は、突然隣に住む河崎という男からある誘いを受ける。「書店を襲わないか?」 一度は断った椎名だったが、数日後、河崎と書店襲撃を実行してしまう。ところが、河崎の本当の目的は襲撃の他にあり......一方、社会人の琴美は、恋人のブータン人ドルジとともに、近所でペット殺しが頻発しているという話を聞く。 動物好きの琴美は怒り、何とかして止めようとするが...... 椎名と琴美、2つの視点と時間軸を通して進んでいく物語。 その2つを繋ぐのは「河崎」という人物だけ。 そして最後に読者を待ち受けるまさかの結末。散りばめられた伏線が一気に回収される様は本当に見事です。一度読んだ人にも再読をオススメします。 読後には静かな余韻が残る青春ミステリーです。 (かほ)


伊坂作品で一番好き。二つの視点のつながりの意味に気づいたときに、感激します。うわあ騙された!って。河崎がめちゃくちゃな人なのに男前すぎる! 映画版もすごいですが、見るなら必ず、小説を読んだ後にしてください。 (ふう)

「殺し屋」たちの思いが交錯する時、物語は動き出す.
『グラスホッパー』 角川書店:2004年 角川文庫:2007年

これは何だ?分類ができない「殺し屋」小説!(もね)


一言でいうと殺し屋小説、かっこいい。 復讐を横取りされた平凡な男・鈴木、使役され続けるナイフ使いの殺し屋・蝉、殺してきた者たちの声に苛まれる自殺屋・鯨。三人の視点で綴られる、淡々としていてけれど感情的な文章に引きずり込まれます。 私は蝉と押し屋推しです。(ふう)

奇跡を起こせ!疾走感満載の連作短編集。
『チルドレン』 講談社:2004年、講談社文庫:2007年

初めて読んだ伊坂作品。 陣内が愛嬌のあるおっさんで、読んでて痛快! (ふう)


高校生の頃、初めて読んだ伊坂幸太郎作品がコレでした。素朴だけど、なんだかメッセージ性を感じる表紙に惹かれたのが、きっかけです。 盲目の男の子・永瀬くんが好き。小説って視覚情報がなくて、文字から場面を想像して読む媒体だけれど、だからこそ彼が語り手となる「イン」というお話では、永瀬くんと同じ「視点」になりながら物語を楽しむことができました。 初めて伊坂幸太郎作品を読むという方には、是非おすすめしたい1冊です。 (かーこ)


私の大好きな作品です。表紙もかわいい。 なぜタイトルが「チルドレン」なのか??読めばわかります。 難しい問題を題材にしているのにさすが伊坂さんです!きっと読んでいてお気に入りの言葉に出会えるかと思います。 (れん)

こんな能力を得てしまったら、あなたならどうしますか?
『魔王』 講談社:2005年 講談社文庫:2008年

主人公・安藤はある日突然、心の中で思ったことを誰かにそのまま発言させる「腹話術」という能力を手にしてしまう。 これ、結構すごい能力なのに、物語中での使われ方は、くだらないのにセンスにあふれていて面白いのだ。 この作品は、暗にマジョリティーとマイノリティーの衝突から起こる社会の動きを描き出しているんじゃないかなと思う。けれど、主人公を取り巻く人々の会話は、伊坂作品らしい軽妙なテンポとユーモアにあふれていて、とても「日常的」。 案外、私たちの生活も、社会で大きな動きが起こったとしても、身の回りの世界はそのまま動いているんじゃないかなと思う。 (かーこ)


人に自分の思ったことを言わせる能力は、はたして超能力と言えるのか? (もね)

★漫画版もあります!
『魔王 juvenile remix』 小学館 少年サンデーコミックス:2007-2009年

原作では社会人だった主人公・安藤が高校生になっているなど、大胆な設定変更が成されているようですが、とても面白いです。 『グラスホッパー』の登場人物もたくさん出てきます。蝉!蝉! (ふう)

「俺が仕事をする時は、いつも雨が降るんだ」
『死神の精度』 文藝春秋:2005年、文春文庫:2008年

2008年に映画化されている、長編小説。 死神の千葉は、死ぬ運命にある人間を7日間調査する。そして、その人物がそのまま死ぬべきか生きるべきかの判断をし、死ぬべきと判断した場合はその死を見届ける。 調査の対象となる人間に、接触し会話していく中で、千葉は人間独特の考え方に触れていきます。人間の世界が死神の千葉からの視点で描かれているところが、とても面白いです。 (かほ)


くたっとしてる。 (小弓染吉)

何もかもがつまった大学生活を描く青春群像劇.
『砂漠』 実業之日本社:2005年、新潮文庫:2010年

オアシス(学生時代)から砂漠(社会)に出ていかなければいけない。しかし、その気になれば砂漠に雪を降らせることだってできるのでは? 大学生五人が挑む、青春小説! (もね)

地球が滅亡するまで、あと三年――。
『終末のフール』 集英社:2006年、集英社文庫:2009年

8年後に小惑星が地球に衝突して、人類が滅亡するという情報が発表されてから5年。 はたして終末を目の前に、人間はどのような行動をするのか? (もね)


8年後に小惑星が衝突し世界は滅亡する――そんな発表から5年後。地球滅亡まで残り3年となり、段々と落ち着いてきた中のある町を描いた作品。 8つの短編からなっていますが、全ての話が少しずつ繋がっています。私の中で1番心に残っている言葉は、「鋼鉄のウール」という話に出てくる「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」という台詞です。生きる意味、そして死なない意味を考えたくなる1冊です。 (かほ)


もし、もうすぐ世界が終わってしまうとしたら、貴方はどうしますか。 初めて読んだ伊坂作品でしたが、とても引き込まれます。 退屈な日常に飽きてきた、そんな方にこの本を薦めたいです。ありふれた日常のすばらしさが感じられる...かも。 落ち着いた内容だが、止まらなくなる本を探している。 そんな方にもこの本を薦めたいですね。 (モクモ)

人間の最大の武器は「習慣と信頼」―。仙台の街を駆ける前代未聞の逃走劇。
『ゴールデンスランバー』 新潮社:2007年、新潮文庫:2010年

「このミステリーがすごい! 2009年版」1位、2008年本屋大賞、第21回山本周五郎賞受賞作。 様々な賞を総なめにした超大作! (もね)


今、積み重ねている思い出は、いつか自分自身をきっと救うことにつながっていく。「人間の最大の武器は習慣と信頼」という言葉と共に、そんなことを感じた物語です。 花火が見に行きたくなって、ビートルズが聞きたくなって、「たいへんよくできました」の花丸がほしくなって、大切な友人たちに会いたくなる...そんな小説です。 (かーこ)


仙台市の中を1人の青年が走ります!なぜ走るのか、なぜ走らなければならないのか。...見えない敵から逃れるために。 無実の罪をきせられ、本人はやってないと宣言する。しかし社会の中では既に犯人とされ...主人公は逃げきれるのか。 そして一番大切なものとは一体?? 読んでいてハラハラドキドキ!まるでハリウッド映画!!自分だったら?なんてつい仙台という街を細かく書いているせいか、現実世界とリンクさせて考えてしまう部分も。そしていつも頭の中にはビートルズが流れている。 (れん)

この歌は、きっと誰かに届く。
『フィッシュストーリー』 新潮社:2007年、新潮文庫:2009年

売れないバンドが、時空を超えて奇跡を呼ぶ! 短編4作を収録。(もね)

私たちは、「監視」されている―!?
『モダンタイムス』 講談社:2008年、講談社文庫:2011年

「魔王」の続編にあたる作品。 今回も超能力、でてきます!(笑) (もね)

野球の天才少年の運命とは―。
『あるキング』 徳間書店:2009年

不思議な世界観。 謎の三人組が好きです。(AtoZ)

「SOS」は、どんな言葉の略称か知っていますか?
『SOSの猿』 中央公論新社:2009年

「孫悟空」、「ひきこもり」、「エクソシスト」 こんなキーワードにピンときた方は是非。 全体に暗澹とした雰囲気が漂っているけれど、どんな困難でもきちんと向かい合っていけば、最後には救いの光がおとずれることを伝えてくれる小説です。 時には、大声を上げて誰かに「助けて」って叫んでみるのもいいかもしれませんね。あの時、「SOS」と叫んだ水夫たちのように。 (かーこ)

男子高校生と4人の父親による、青春活劇―!
『オー!ファーザー』 新潮社:2010年

由紀夫は、父親が4人いる以外はごくごく普通の高校生。ところが、中学時代の同級生が持ち込んだトラブルのせいで、とんでもない大事件に巻き込まれることに―!? 伊坂作品にはちょっとめずらしい、高校生が主人公の作品。少年漫画のように、スピーディーで続きがどんどん気になる展開に、目が離せませんでした。 4人の父親もそれぞれ個性的で面白いのだけれど、何よりこの4人の父親と結婚した由紀夫のお母さんのキャラクターがすごい!作中には直接登場しないのに、最後まで存在感を漂わせまくってます。読むときっと、手旗信号を覚えたくなりますよ! (かーこ)

あのバスに乗る前に、僕は別れを告げに行く。
『バイバイ、ブラックバード』 双葉社:2010年

......マツコ!? (はりぃ、れん、かーこ)

「グラスホッパー」の続編。新幹線を舞台にしたトリック・サスペンス!
『マリアビートル』 角川書店:2010年

「グラスホッパー」から8年。今度は新幹線の中に殺し屋集結!次々と回る展開についていけるか? (もね)


実家へ帰る新幹線の中で読みました。車内販売のワゴンを押したお姉さんが通路を通るたびに、怖くて仕方なかったです。 それにしても「ゴールデンスランバー」といい、伊坂作品に登場する主人公の両親は、どうしてこんなにもかっこいいんでしょうねぇ。 (かーこ)

 

【アンソロジー参加作品】

「透明ポーラーベア」 『I love you』所収 祥伝社:2005年、祥伝社文庫:2007年

みなさんは、ホッキョクグマの体毛の色って何色か知っていますか?実は、白じゃないんです。......ということを、私はこの小説で知りました。正解については、このお話を読んでみてください。 ちなみにこれは、動物園でのデートを描いた、とっても素敵なお話です。 レッサーパンダの檻が厳重に警備されている理由については、「アヒルと鴨のコインロッカー」を読んだあなたなら分かるよね!? この短編集は、伊坂さんの作品だけでなく、中村航さん、石田衣良さん、本多孝好さんの作品などもオススメなので、ほのぼのしたい時に、1つずつ読んでみてくださいね。 (かーこ)

 

【その他の作品】

  • 『絆のはなし』 伊坂幸太郎×斉藤和義 講談社 2007年(対談集)
  • 『実験4号』 講談社 2008年(DVDブック)
  • 『3652』 新潮社 2010年(エッセイ集)
  • 『文藝別冊 伊坂幸太郎』 文藝春秋 2010年
  • 『ライトヘビー』 斉藤和義シングルCD 「君は僕のなにを好きになったんだろう/ベリーベリーストロング~アイネクライネ~」特典小説

 

【その他 アンソロジー参加作品】

  • 『ザ・ベストミステリーズ2003』 講談社 2003年(短編「チルドレン」収録)※1
  • 『ザ・ベストミステリーズ2004』 講談社 2004年(短編「死神の精度」収録)※2
  • 『ザ・ベストミステリーズ2005』 講談社 2005年(短編「死神と藤田」収録)※2
  • 『ザ・ベストミステリーズ2006』 講談社 2006年(短編「死神対老女」収録)※2
  • 『ザ・ベストミステリーズ2009』 講談社 2009年(短編「検問」収録)
  • 『事件を追いかけろ』 光文社 2004年(短編「バンク」収録)※1
  • 『ああ、腹立つ』 新潮社 2004年(エッセイ「映画館は平和だ」収録)
  • 『秘密。私と私のあいだの十二話』 メディアファクトリー 2005年(短編「ライフ システムエンジニア編」、「ライフ ミッドフィルダー編」収録)
  • 『殺人の教室』 講談社 2006年(短編「チルドレン」収録)※1
  • 『十夜』 ランダムハウス講談社  2006年(短編「イン」収録)※1
  • 『エソラ vol.3』 講談社 2006年(短編「ギア」収録)
  • 『エソラ vol.4』 講談社 2007年(短編「ブギ」収録)
  • 『エソラ vol.7』 講談社 2009年(短編「ギブ」収録)
  • 『孤独な交響曲』 講談社 2007年(短編「死神の精度」収録)※2
  • 『不思議の足跡』 光文社 2007年(短編「吹雪に死神」収録)※2
  • 『仕掛けられた罪』 講談社 2008年(短編「死神と藤田」収録)※2
  • 『Re-born はじまりの一歩』 実業之日本社 2008年 (短編「残り全部バケーション」 収録)
  • 『セブンミステリーズ』 講談社 2009年(短編「死神と藤田」収録)※2
  • 『短篇ベストコレクション 2009』 徳間書店 2009年(短編「検問」収録)
  • 『Story Seller』 新潮社 2009年(短編「首折り男の周辺」収録)
  • 『Story Seller 2』 新潮社 2010年(短編「合コンの話」収録)
  • 『蝦蟇倉市事件.1』 東京創元社 2010年(短編「浜田青年ホントスカ」収録)
  • 『NOVA 5』 河出書房新社 2011年(短編「密使」収録)

※1......『チルドレン』に収録されています。
※2......『死神の精度』に収録されています。
※掲載されている情報は、2011年12月までのものです。

【座談会コーナー】

・初めて読んだ伊坂作品は?

かーこ: 『チルドレン』です。

れん: 『陽気なギャングが地球を回す』です。

なんちゃん: 『フィッシュストーリー』です。

もね: 『終末のフール』。集英社の「ナツイチ」で知りました。

ふう: 『チルドレン』。友達にドラマ版DVDを借りて、その後読みました。陣内の破天荒っぷりが  かっこいい清々しい!俺が優勝!

 

・1番好きな伊坂作品は?

れん: 『チルドレン』。3回くらい読んでます。でも『ゴールデンスランバー』も好き。『ラッシュライフ』もいいなぁ。

かーこ: 私も『チルドレン』かな。初めて読んだ作品というのもあるけど、永瀬くんの『イン』というお話が大好きなんです。永瀬くんと同じ視線になっている事に気が付いた瞬間、小説というメディアってスゴイと思いました。

なんちゃん: 『ゴールデンスランバー』!超面白かったです!!あとは、『陽気なギャングが地球を回す』。続編の『陽気なギャングの日常と襲撃』から読んでしまったのですが、楽しめました。

もね: 『アヒルと鴨のコインロッカー』。まさかのどんでん返しがgood!

ふう: 私も、『アヒルと鴨のコインロッカー』。すっかり文章の仕掛けに引っかかりました...二人分の視点の繋がりがわかった途端、背筋がぞわああってなります!

 

・伊坂幸太郎にハマったきっかけは?

れん: 映画版の『陽気なギャングが地球を回す』が面白かったので、小説も読んだのがきっかけです。

かーこ: 高校生の頃、『チルドレン』の表紙に惹かれて手に取ったのが最初ですね。

なんちゃん: ヤングスタッフの活動に参加してみたら、みんな読んでいたので、読んでみようと思いました。

もね: やはり主人公がかぶっていて、読めば読むほどおもしろかったからです。

ふう: 上記の『チルドレン』の友人のおかげです。小説のサバサバした文体とか、台詞回し格好いいなぁ...と思ってたら、どんどん繋がるストーリーに心臓捕まれる気分ではまりました。

 

・伊坂作品の好きなところは?

れん: 会話のテンポが好きです。読んでいてオシャレだし、音楽が流れてくる感じがして楽しいです。かっこいい人が出てくるところも好きだなぁ。

なんちゃん: 僕はあまり本を読まない方だったのですが、本をあまり読んでいない人でも楽しめると思いました。登場人物が楽しいし、1つの物語をいろいろな視点・場面で楽しめるので、読んでいて飽きないですね。

かーこ: 小物の使い方が面白いと思います。『ゴールデンスランバー』の"たいへんよくできました"の花丸や、『マリアビートル』の"きかんしゃトーマス"のシール、『アヒルと鴨のコインロッカー』の広辞林など、こんなアイテムがこんなところで.........というのが、いつも意外性があって楽しいです。

もね: 妙に理屈的、哲学的なところかな?「こういう考えもあるんだー」と思わせてくれます。

ふう: これまで散々語ってますが、文体、台詞回し、ストーリーの収束がたまらないです。そうきたか...!っていうのが何回経験しても飽きないですね。

 

・メディア化(映画化、マンガ化など)で、良かったと思う作品は?

かーこ: 『ゴールデンスランバー』です。斉藤和義さんの音楽もかっこよかった!

もね: 私も、『ゴールデンスランバー』です。

れん: いっぱいあります。『ゴールデンスランバー』に『チルドレン』、『陽気なギャングが地球を回す』、 あとは『死神の精度』、『アヒルと鴨のコインロッカー』かな。

ふう: 『アヒ鴨』は、すごい。小説でしか表現できないだろう、どう映画にするんだよ、っと思ってたら、 やられました。すごいです。あと、『死神の精度』(原作未読)もよかったですし、『魔王』もかなり設定が変わっているようですが(原作未読)、わたしはすごく楽しめました。衝撃の展開の連続です...!蝉が可愛いです。

 

・伊坂作品で、この作品はこういう時に読んでほしいというものは?

れん: 『砂漠』と『アヒルと鴨のコインロッカー』は大学生のうちに読んでおいてほしいと思います。また、『マリアビートル』は新幹線の中で読むとオススメです。

かーこ: 初めて伊坂作品を読むんだったら『チルドレン』を薦めたいです。『死神の精度』は、雨や雪の日に読むとオススメです。

もね: ちょっと、思い付きません。あえていうなら、どんなときでも合うかな。ちなみに私は、2012年の地球滅亡説の日に、『終末のフール』を読みます。(笑)

ふう: どんなときでもいいので『アヒ鴨』は読んでください。

 

・伊坂作品で、好きなキャラクターは?

れん: 黒澤(登場作品:『重力ピエロ』、『フィッシュストーリー』、『アヒルと鴨のコインロッカー』)、陣内(登場作品:『チルドレン』)、田中(登場作品:『オーデュボンの祈り』、『陽気なギャングが地球を回す』)、河崎(登場作品:『アヒルと鴨のコインロッカー』)、響野・久遠(登場作品:『陽気なギャングが地球を回す』、『陽気なギャングの日常と襲撃』)、あとは、森田森吾(登場作品:『ゴールデンスランバー』)です。

かーこ: 永瀬くんとベス(登場作品:『チルドレン』)が好きです。桜と優午(登場作品:『オーデュボンの祈り』)もかっこいいですね。

なんちゃん: 『魔王』の安藤が好きです。僕も兄弟がいるので、いろいろ共感できます。

もね: 『重力ピエロ』の春や、『グラスホッパー』と『マリアビートル』の鈴木さんなどが好きです。

ふう: 河崎(登場作品:『アヒルと鴨のコインロッカー』)。蝉、あああと押し屋と健太郎・孝次郎(登場作品:『グラスホッパー』・『魔王』コミカライズ)です。

 

・伊坂幸太郎以外で、オススメの作家さんは?

なんちゃん: 『蝦蟇倉市事件』(アンソロジー作品集。東京創元社)を是非読んでほしいです。1つの事件をいろいろな作家が書いている作品で、伊坂さん以外のものも面白いです。

かーこ: 貴志祐介さんの『硝子のハンマー』、『狐火の家』、『鍵のかかった部屋』のシリーズかな。弁護士・純子と元空き巣で現在は防犯アドバイザーをしている榎本が活躍するミステリーです。伊坂作品に登場する黒澤が好きな方なら、きっと楽しめると思います。また、中村航さんの作品で『ぐるぐるまわるすべり台』、『絶対、最強の恋のうた』もオススメです。軽妙で心地よい台詞まわしや、伊坂作品によく登場する、変だけどかっこいい人が出てくるところが見所です。

もね: 乙一さん、坂木司さん、星新一さんなど、オススメです。

ふう: あさのあつこ、森見登美彦、西尾維新。あと望月守宮さん大プッシュ中です。

 

・まだ伊坂作品を読んでいない人へ、一言。

れん: ビートルズ好きなら、きっとハマると思います!

かーこ: 作品をまたいだキャラクターのリンクにも注目してみて下さい。

なんちゃん: 『フィッシュストーリー』、面白かったです。オススメです!

もね: 迷っているなら、読んでください!伊坂さんの作品を読んで、読書が好きになった人もいます。子供から大人まで、すべての人が読める内容です。

ふう: 小説の力を最大限に引き出せるすごい作家さんのひとりです。『アヒ鴨』を読みましょう。

 

おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございました。

いかがだったでしょうか。意外とまだ読んでなかった!という作品もあったのではないでしょうか。とても多くの作品があるためすべてにコメントが付けられなかったのが残念ですが、とても内容の濃いものが作れたのではないかと思います。

また、表紙や挿絵の一部はスタッフが書いたものです。読み終わってからも大切に保管していただけるとありがたいです。 他にもあさのあつこさん、有川浩さんのリストも配布しております。そちらもお手に取っていただければと思います。

From:れん

発行:日野市立図書館

製作:日野ヤングスタッフ

挿画:杉浦ケイ ※冊子版に掲載

挿絵:かーこ

平成24(2012年)3月

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電話:042-586-0584