第29期 日野市立図書館協議会 令和2年度第3回 議事要録 【日時】令和2年10月19日(月) 13:30~15:00 【場所】日野市立中央図書館 集会室 【出席者】○図書館協議会委員       田代守委員、紺野順子委員、田中正昭委員、黒川洋美委員、山口洋委員、 粟澤稚富美委員、遠藤寛靖委員、山口早苗委員、秋野宏之委員 【事務局】 飯倉直子館長、青石和久副館長、内田芳徳庶務係長 1.令和2年度第2回(7月)以降の図書館の取り組みについて …コロナの影響で様々なイベント等が中止になっていたが、読書会、乳幼児向けのおはなし会を再開した。9月には個人貸出数が前年度比100%まで回復し、近場にある図書館を利用する傾向と考えている。 …「ひろば」に読書調査の結果連載中。約2,600件を集計中。読みごたえのある文章を書いてくださった回答が多くあった。 …「広報ひの」10/15号表紙にひまわり号掲載。旭が丘地区センターで読み聞かせをされている地域の方等の紹介・来館せずに見られる図書館ホームページの紹介もしている。 →ステイホーム中、本が読まれているという報道があったが、その実感はあるか。 …休館後、こんな時こそ本を貸出してほしいという声をいただいていた。読書調査では電子書籍も使っているが紙の本でも読みたい、というニーズもあった。休館直前の予約では、シリーズもの・定番・古典作品が借りられた。 2.令和2年度図書館の運営状況に関する評価について …教育委員会報告。新型コロナウイルスへの対策の中で得られたもの等について質問をいただいた。貸出再開後、あらためて事業の目的を考え、目的を達成するためにはやり方を変えることには、チャレンジをしていこうとしている。例えばヤングスタッフはズームで会議を行った。 →タイトな日程の中で評価者の作成となった。次年度に向けて評価のやり方を検討したい。ボリュームをおさえて、ポイントをしぼったものに変えていく。 3.市議会における質問・指摘事項について …9月市議会定例会において田原議員より質問があり、参事が答弁を行った。 1コロナ対策臨時休館の対応について。説明 2本の消毒機について。日本図書館協会の見解を参考に説明。 3電子図書館サービスについて。都内8自治体で実施。電子書籍は、個人向けと図書館向けでは利用の仕方や条件が違うため、今のところ市民の求める資料の提供の観点から導入を見送っている。今後も導入自治体の事例など研究を続け、次期図書館システム更新時に検討していく。 →利用者からニーズはあるか …読書調査の中で「電子書籍の利用」についても質問した。使っている方は結構いるが、同時に紙の本への要望も強い。配信のプラットフォームによって扱う資料が違う。使われる方の様子を見ながら考えていきたい。 →相互利用市の電子図書館サービスを、日野市民は使えるのか。 …使えない。契約で利用制限があったり利用回数が決まっているため、対象者を限定している。 →大学図書館等では、費用が高い割には使われているのかわからない。誰が何にアクセスしているのか、プラットフォーム側に握られてしまうというリスクもある。便利さ、リスク、コストと照らして検討をしてほしい。 …動向を注視していく。日野市の地域・行政資料については電子化を進めていく。 4.第3次日野市立図書館基本計画令和2年度の取り組みについて …主要な取り組み: ・地域・行政資料デジタル化…助成金を獲得し、委託によりPDF化。図書館ホームページでの公開を目指し作業中。 ・障害者サービス…障害福祉課と連携。マルチメディアデイジー貸出や図書館の障害者サービスのPR活動を推進。 ・第3次日野市立図書館基本計画及び第4次日野市子ども読書活動推進計画の推進 …地域館の取り組み: 高幡図書館  たかはたブッククラブ等子どもたちの居場所づくりを目指す。 日野図書館  日野駅130年にちなみ、1,000円以上寄付いただいた方に絵葉書を進呈 平山図書館  闘病記コーナー、乳幼児サービス、複合施設内の連携を充実させる。 多摩平図書館 児童施設との連携や市立病院・PlanT等の地域資料コーナーを充実させる。 百草図書館  百草地域の取り組みにアクセスしていく。くつろげる空間づくりをめざす。 移動図書館  旭が丘地区センターにおける活動を支援し、石田地区への巡回準備を進める。 中央図書館  講座の企画、分館のサポート、ウィルス対策の徹底を図る。 市政図書室  情報発信強化。テーマ展示として、日野に暮らした文化人と会津若松市を紹介する。 →読書バリアフリー法に基づく計画予定についてはどうか。 …国が指針をつくり、自治体に降りてくるもの。今後図書館基本計画の策定委員に障害当事者に加わってもらう方法も考えられる 5.運営評価書の評価方法の見直しについて …評価方法もかわってきた。第3次図書館基本計画では事業ごとにシートを作成。今後の評価方法について委員よりご意見をいただきたい。図書館・公民館・郷土資料館で書式の統一も意識していく。 →スタッフは事業を評価されることをどう捉えているのか。 …主に取り組み内容ができたか/できなかったかについて書いている。多岐にわたる項目もある。 評価のための評価になっている面も見受けられる。 →どういう向き合い方をすれば発展させられるか。 …ていねいにやろうとするとお互いに負担が増えて進まなくなる。市民に説明することをメインに考えると一番効果がある。サービス評価的視点があるといい。 →企業では組織目標管理、個人目標管理をしている。監査もだんだん合理化している。市民から見て機能していることを定期的に聞き、その観点だけをチェックするのはどうか。 →主要なところの説明をする。同じような答えは一緒にする。事前に質問があれば寄せる。 →市民にとって読みやすい評価書となるよう伝え方の工夫を。市民にとっていいサービスをしていることはわかるが、写真等を入れ、文字以外で説明する方法も検討してほしい。また、図書館の事業は1年では成果の出にくい取り組みや、数年にわたる事業もあり、評価をすぐに反映できないこともある。 →評価は、行政サービスとして求められているものにどれだけ応えられているのか、市民サービスとして求められているものにどれだけ応えられているのか、どちらにウエイトを置いて仕事をするか問われている。 …運営評価では、経費(数字)やPDCAサイクルの提示が難しい。数字にこだわると目的を見失うこともある。目的を達成できたのかどうかをみたい。大きく分けて目的が何であったのか、それが達成できたのか、昨年度の指摘に応えたのかどうかをわかるような感じで提示できるよう、次回2月の協議会で提示できるよう検討していく。 6.図書館の運営について →図書館の運営のあり方についてレポートを作成した。当局からは指定管理を含め、見直しを検討し実施するよう求められている。図書館協議会としてもレポートの中身について議論をしていく。図書館協議会は、館長の諮問に応えて意見を出す役割がある。以前教育長に提出した要望書を踏まえて議論してほしい。 →法の問題は論じられているか。行政処分を出せる/出せないという法的な問題もある。指定管理の問題点も明らかになってきた。 →図書館は行政権を持っている。教育委員会が管理をしていない図書館協議会というのは、図書館法上ありえないということなど問題点も多い。職員の中で協議も必要。 →指定管理をすると本当にお金は浮くのか、サービスの維持はできるのか等を図書館が検討していかなければならない。コロナ対策において、指定管理とそうでない図書館と対応の差が分かれた。本当に指定管理業者に図書館の運営を任せていいのか、議論を深めてほしい。 →再契約時に値段は上がる。長期的に見て節約にはならない。 …多摩地域でも指定管理等について動きがある。次回も引き続き議題として取り上げていく。 7.その他 ①次回の日程について …2/1(月)午後1時30分から 【配布資料】 ・図書館報「ひろば」8・9・10月号 ・令和2年度日野市立図書館の運営の状況に関する評価書 ・資料1-1 運営評価の教育委員会報告について ・資料1-2 別紙 ・資料2-1 市議会定例会における質問・答弁 ・資料2-2 別紙1 日本図書館協会資料保存委員会 ・資料2-3 別紙2 電子書籍:個人向け・図書館向けの相違点 ・資料3 第3次日野市立図書館基本計画令和2年度の取り組み内容 ・資料4 要望書