第5回 第4次日野市立図書館基本計画策定委員会  日時 令和5年2月6日(月)15:00~  場所 中央図書館  出席者 委員9名(山口、小林、田代、横倉、雨谷、高橋、大倉、依田、清水)         事務局4名、オブザーバー(㈱ぎょうせい2名)  欠席者 大矢 配布資料 ・資料1 : 議事次第 ・資料2 : 第4回第4次日野市立図書館基本計画策定員会要点録 ・資料3 : 第4次日野市立図書館基本計画パブコメ(全文) ・資料4 : 第4次日野市立図書館基本計画(素案)に関するパブリックコメント結果とご意見への回答(案) ・資料5 : 第4次日野市立図書館基本計画データ集(案) ・資料6 : 第6回策定員会開催通知 ・資料7 : 源泉徴収票 1.開会  ・出欠確認。 ・配布資料確認。 2.前回議事録の確認 ○修正箇所の確認  →異議なし。 3.「パブリックコメントの結果」について ○事務局  :資料4に基づき、パブリックコメントの結果概要について説明。 ○委員長  :回答について、なにか意見があるか。 ○委員   :前回より意見は少ないのか。  →事務局 :前回は30件程度意見があった。 ○委員   :件数が減った要因はなにかあるのか。  →事務局 :実施期間は前回より長くとっている。募集方法も同じ。思い当たることとしては、市民アンケートの回答数が前回に比べて多かったため、そこで意見を出された方が多かったのではないか。 ○委員   :前回はアンケートをやっていないのか。  →事務局 :前回もアンケートはやっているが、今回の方が多く意見をいただいているため、そこで出し切ってしまったのではないか。 ○委員   :前回から大きく変更した点がないのであればよいと思う。  →事務局 :アンケートに比べ、パブリックコメントは、記名や住所の提出が必要な分ハードルが高いことも要因ではないか。 ○委員   :前回から5年経過して、受付窓口を広げる工夫などは行ったのか。  →事務局 :受け付け手段としてメールを設けており、回答はすべてメールだった。提出方法としては、持参、郵送、FAX、メールの手段を設けていた。 ○委員   :今後間口を広げるための工夫として考えていることはあるのか。  →事務局 :日野市パブリックコメント手続実施要綱により提出方法は市として定められており、その他の方法を追加するには、市長が適当と認める方法に限られる。セキュリティが保たれる状態で実施できるのであれば、第5次の際はホームページ等による募集も検討したい。 ○委員   :図書館のホームページでパブリックコメントのページに到達しにくかった。トップページに掲載した方がよかったのではないか。  →事務局 :図書館ホームページのトップページにお知らせを掲載していた。 ○委員   :市のLINEのお知らせに登録しているが、今回のパブリックコメントに関するお知らせはなかった。以前、他の計画では案内が来たこともあるので、LINEでも広報できるとよいのではないか。 ○委員長  :他のパブコメの実施状況はどうなのか。  →事務局 :周辺自治体の結果は大きく変わらないものと認識している。 ○委員長  :子ども読書計画では、親同士の横のつながりで提出する人もいるようだが、基本計画は違うかもしれない。 ○事務局  :前回は11人から33件の意見があった。 ○委員長  :個別の回答に対する意見について、なにか意見はあるか。 ○委員   :No.2の意見について、回答の補足が必要ではないか。アンケートに関する回答はされているが、「何を提供すべきかの目標がみえない」との意見について、回答が不十分ではないか。 ○委員   :策定委員会でも未利用者についてはかなり議論してきた。すでに利用している人については、利用度別にアプローチする必要はないと思うが、未利用者へのアプローチに関する政策を具体例としていくつか挙げたらよいのではないか。  →事務局 :未利用者向けの項目は基本方針5をはじめ複数の施策にまたがっており言い切ることは難しいが、回答に応えきれていない部分もあるため、追記する方向で検討したい。  →委員長 :利用者区分を意識する必要はないと思うが、委員からの意見にあるように、利用者のすそ野を広げる具体的な施策をいくつか挙げてはどうか。 ○委員   :「未利用者の意見を収集することで、利用状況別の分析を行ったほか……」とあるが、「利用状況別の分析を行った上で、特に未利用者の意見を分析した」というように、文章を精査した方が伝わるのではないか。特に未利用者の部分に注目して、広報活動等の施策に反映しているという内容に整理してはどうか。 ○委員長  :意見を踏まえて、検討してほしい。 ○委員   :No.2の意見への回答として、「蔵書の傾向については、地域資料をのぞいて各館で特色は設けていません」とあるが、この表現では、蔵書の傾向としての差はないが、各館の特色はあることが伝わらず、誤解を招くのではないか。  →事務局 :「……蔵書としての傾向は設けていません。ただし各館に新選組コーナーや医療情報コーナーなど特色は設けています。」ではどうか。  →委員  :各館の特色は、計画の検討過程でもこだわって作ったことが伝わる表現が良いと思う。 ○委員   :特色は設けていないと書くことで誤解を招くのであれば、ベースの資料は各館統一しているが、地域資料や情報コーナー等については、各館の特色を設けている、という表現はどうか。  →委員長 :小平市では分館ごとに「障害者資料」「文庫」等の蔵書の特色を設けているので、そのようなイメージかもしれない。 ○委員   :ご意見の意図が傾向を求めているものであれば、日野市は分館ごとにコレクションを持つ方向性ではないので、回答として不十分かもしれない。  →委員長 :コレクションはないかもしれないが、活動の特色はある。蔵書だけではなく、活動も含めた特色づくりを行っていることを明記してはどうか。 ○委員   :No.5の意見への回答について、「周辺自治体を含めたシステムの構築については~働きかけを行ってまいります」とあるが、具体的な取り組みはあるのか。  →事務局 :都立図書館の“協力担当者会”というリクエスト関係の担当者が集まる会議があり、そこで都立図書館に対して、冊数制限やシステムに関する要望を出している。採用されるかどうかは都の運営方針による。 ○委員   :現状や見通しについて、もう少し具体的に書くことはできないか。  →事務局 :まだ要望をまとめている段階で、見通しを出すのは難しい。 ○委員長  :相互貸与の予約をWEB上で行えるシステムをイメージされた意見だと思うが、将来的にできるだろうか。 ○委員   :都立図書館からの運搬は現状週に1回。流通の問題もある。 ○委員   :配送手段を拡充するのは難しいと思う。図書館としては配送にお金をかけるのであれば、資料費等を重視したいという予算を踏まえた考えの理解を促すことはなかなか難しい。現在のシステムをご理解いただくことも必要ではないか。  →委員  :今の意見は非常に分かりやすかった。予算配分の都合上、搬送等の拡充ではなく資料費の方を優先しているということを明記してはどうか。Amazonの運搬システム等をイメージしたものは予算的には難しい。  →事務局 :都の予算の方針に関する内容となるため、日野市の考えとして公表するのは難しい。 ○委員   :理解してもらうためには、個別に話をする機会も必要かもしれない。 ○委員   :近隣市の取り寄せサービスは、既に日野市が中心にやっているのではないか。  →事務局 :日野市が中心というわけではなく、周辺が協力して担うという形で、日野市にないものは、まず都立図書館⇒多摩地域⇒区部で調べるというマニュアルを設けて運用している。 ○委員   :現状のシステムを知らない人が書いているのではないか。現状のシステムを説明しているHPがあるのであれば、そこを紹介してはどうか。  →事務局 :HPはなく、あくまで図書館の実務者向けのマニュアルであるため、市民が見られるものではない。 ○委員長  :表現を工夫し、相互貸与などのシステムを紹介するかたちでよいのではないか。 ○委員   :No.9の意見への回答について違和感がある。目次まで見られるようにということは以前から言われている事であり、専門的に取り組んでいる機関もある。意見にある全集等にも対応したサービスは提供されているが、高額で市立図書館で取り入れることは難しいと思う。冊子体では中央図書館でも参考室でかなり収集されているので、レファレンスの充実に関連して使える資料をご案内した方がよいのではないか。出版物自体のデジタル化が進み全文検索の方向に向かっている中で、国会図書館ではすでに目次データベースや全文データベースへのリンク等があり、日野図書館が独自で取り組む必要はないのではないか。  →事務局 :事務局でも回答に悩んだ項目である。全集のデータが既に存在するものであれば業者に掛け合うことが可能だが、元々のデータが無い場合は対応が難しい。 ○委員   :新しい本では対応が進んでおり、国会図書館でも目次データベースについてはデジタルコレクション等で見られるようになっており、様々な分野で選択できるシステムがあるので、それを案内することはレファレンスの中でできることではないか。 ○委員   :最近のものについては図書館のHPで目次まで見ることができるが、何年以降のものは見られるのか。  →事務局 :具体的な年数は分からないが、2013年くらいより前のものについては日野市でデータを作成しており、大まかなタイトル、著者、出版年等は入れているが、目次までは入っていないことが多い。 ○委員   :何年以降は日野市で目次が見られる、何年以前は日野市にはないが他で見ることができるならばその場所を案内した方がよいのではないか。 ○委員   :No.10、12について、「基本計画で触れられる“性格”のものではない」との記載があるが、“内容”に変えてはどうか。  →事務局 :前回は“性格”としていたが、“内容”に変更したいと思う。 ○委員   :No.10については、給料や雇用制度について触れられないことではないことは分かるが、職員の育成等について全く書いていないわけではないので、そこに触れてはどうか。  →事務局 :ご意見の意図として、給与・雇用関係に限ったものと判断しての回答となっている。最近ネットニュース等に流れていた図書館で働く職員の給与問題等を踏まえた意見ではないかと思っている。 ○委員長  :確かに労働問題等は計画で触れる内容ではないので、基本的にはこれでよいのではないか。 ○委員   :この回答では、専門的な知識を持った人員の確保が重要なので、そこに予算が使われるとより一層生活が保障されないような誤解を招くように思う。職員の方の給与事情は分からないが、ご意見を出された方は実際に小学校の図書館で協力員として働かれた上でのご意見であり、きちんとした指標があるのであれば、それを明記した方が安心につながるのではないか。  →事務局 :日野市に限らず全国の図書館に対するご意見だと思われるが、日野市については、正規職員は市の職員であり、非正規職員については別に定められている。また、学校図書館については、現状有償ボランティアという形をとっている。図書館全体として、非正規や人件費の削減という問題を抱えているが計画で記載することは難しい。 ○委員   :職員の雇用制度には触れられないことを先に記載したうえで、今後も充実していくことを記載してはどうか。  →事務局 :ご意見のとおり修正する。 ○委員   :No.7、8の意見については、質問の意図が汲み取りにくいところがあるが、現在のひまわり号のサービスでは図書館を居場所として必要としている人のニーズを十分に満たしきれていないと思っているのではないか。ひまわり号のサービス充実ではなく、建物の図書館を増やしてほしいという意向にも読み取れないか。  →事務局 :事務局でも悩んだ結果、ひまわり号の新規開拓やサービス充実についてのご意見と解釈させていただいた。No.8は、市民が図書館の職員と図書館サービスについて話し合う場がほしいという意見になっている。新しい建物の図書館を望むかどうかは、No.8のような意見収集の場のご意見の発展の仕方によると考えており、図書館としては積極的に意見交換できる場を設けていきたいという考えを示している。 ○委員   :意見を寄せた方は市民のみか。  →事務局 :全員市民。 ○委員   :場所によっては近くに動かない図書館が欲しいと思っている人の要望ではないかと推測した。  →事務局 :サービスポイントはあるが、地域の方のニーズを満たしきれていないようにも思う。そのため、まずは市民の意向を収集するための意見交換できる場を設けたいという回答にさせていただいた。 ○委員   :分館の見直しなどの予定はないのか。  →事務局 :基本方針6に記載しているように、日野市公共施設等総合管理計画に基づき検討していくことになるが、現状増やす方向にはない。サービスへのニーズに応えていく方向性としては、移動図書館の地域の現状把握やサービス網の充実、さらに意見交換の場を設けるということになる。 4.「データ集」等について ○事務局 :資料5に基づき、データ集の概要について説明。 ○委員   :5年間の計画を立てているが、過去の傾向は5年間だけみればよいわけではない。人口・蔵書等については、古いデータもある。第1・2次計画では古いデータも載せていたが、今回は5年間でよいのか。 ○委員長  :5年間の成果をみせるという意味で掲載している意図はあるのではないか。  →事務局 :5年間の振り返りや計画を策定するにあたっての現況整理という意味でも、計画に掲載するには5年間位が見やすいと考えている。 ○委員   :団体貸出数のみ4年間の理由はあるのか。理由があるならば注釈を加えた方がよいのではないか。  →事務局 :平成29年以前は移動図書館の数しかとっておらず、各館の統計をとり始めたのが平成30年からとなる。ご意見のとおり、注釈を加える。 ○委員   :一人当たりのサービス効果という単語に違和感がある。“サービス効果”という単語は図書館用語としては一般的なものなのか。また、グラフを今回から新たに追加した意図として、税金から一人当たり2~3千円出しているが、貸出が増えることで効果としては1万円以上あるということが言いたいのだと思うが、比べるのは一人当たりの資料費ではなく、図書館経常経費でよいのか。  →事務局 :図書館経常経費というのは重要な項目。今回の基本方針6のなかでも、「図書館予算の確保」をあげており、資料費を含めた予算の確保に努めることを記載しているため、指標となる経常経費やサービス効果の項目を新たに追加した。市民一人当たりのサービス効果は、日野市のサービス実績としても同じ項目名で公表しており、図書館年鑑等の統計でも使われている一般的なもの。 ○委員長  :図書館のサービスが予算を消費するだけでなく、市民が本を買わずに本を借りることでどのくらい還元されているのかというのを見せるためにつくられた数字。正確には、貸出数に購入図書の平均単価をかけて図書館経費を引かなければいけない。図書館は唯一還元する効果があることをいかに示すかという一つの数字。1980年代ごろに浦安市立図書館が始めたものと記憶している。 ○委員   :サービス効果が分かりにくいということには同意見だが、図書館業界では一般的に使われているということで承知した。しかし、計算式を見ると分母が総人口、分子は利用者が貸し出しにより恩恵を受けた額になっている。未利用者にも還元されているように見えてしまうのはよいのか。市民一人当たりの経常経費は税金から出ており、税金は市民全員が払っているものなので“市民一人当たり”の表現になることは理解できる。  →委員  :借りている人はこの何倍も恩恵を受けている。  →委員  :借りないと損だということを示している。  →委員長 :行政が提供する市民サービスをコストとして考えると、担当課に理解されやすい面もあるのではないか。一方的に消費されるイメージがある中で、きちんと還元していることを示している。総額で出す場合もある。  →委員  :総額で何億という数字になると身近ではなくなってしまう。2千円くらいの出費に対して、1万円以上、借りている人はさらにそれ以上の恩恵がある、もっと本を借りようという意味だと理解した。 ○委員   :サービス効果の中に含まれるのは館外貸し出しのみで、館内やレファレンス等のサービスが含まれていない。その他のサービスも含めた推計等もあるとよい。  →委員  :“一人当たりのサービス効果”は全国の図書館で比較できる数字の一つでもある。効果があることをPRする意図があるが、必ずしもお金に還元できるものだけではないことの理解が必要。  →委員  :“市民一人当たりのサービス効果”だけでは、お金では測れないサービスもあることが分かりにくい。サービス効果が何を示すのかきちんと説明が必要ではないか。 ○委員   :コロナの臨時休館時の読書調査の結果が載っていない。アンケートやワークショップの結果があるのであれば、図書館の思いがあふれる意見を数ページ載せてもよいのではないか。それにより、サービス効果が数字だけではないことを示すことができるのではないか。  →事務局 :読書調査はあくまで参考資料という位置づけであり、データ集への掲載は第4次計画の策定に関わるものに限定している。本文の序章のなかで臨時休館後の読書調査の実施に関する概要に触れている箇所があるため、そこに掲載してはどうか。 ○委員長  :読書調査は計画の出発点にあるという視点からみると、抜粋としていくつか掲載してもよいのではないか。 ○委員   :抜粋の下に、ホームページ等の全文の公開場所を示してはどうか。 ○委員   :QRコードで飛ばしてはどうか。あまり文章が多くても読まなくなってしまう。  →事務局 :URLが変わらなければ可能。今後5年間のことを考えると、図書館のトップページに飛ばす方が安全だと思う。 ○委員   :ホームページに飛ばしても全文は読まないと思うので、特徴的なものだけ抜粋した方が伝わるのではないか。 ○委員   :例えば子どもの意見だけを集めてはどうか。  →事務局 :広報や、「ひろば」で抜粋した意見を公表した際は、年代・性別は偏りなく掲載した。 ○委員長  :様々な年代の意見があっても良いと思う。  →事務局 :読書調査の結果は載せる方向で検討したい。 ○委員   :グラフの右と左の基準の数字が違うグラフがあるのはよいのか。  →事務局 :グラフの形式としてはあるが、どちらも単位が「冊」で分かりにくいため、グラフラベルを追記する。また、グラフ同士の被りがなくなるよう調整する。 ○委員   :「4」のグラフについて、「図書館資料費」「うち図書費」という表現は分かりにくい。追記が必要ではないか。「11」のグラフについて、テープ図書が劣化のため0なのに対し、貸出が何件かあることの説明が必要ではないか。 ○委員   :ワークショップの結果について、キャッチコピーのアイディアを6つ掲載しているが、そのままの文章で計画に掲載していないことの補足が必要ではないか。このアイディアがどう反映されたのか追記してはどうか。  →事務局 :説明の補足について、事務局で再検討する。 4.その他 ○事務局  :今後の流れ等について、説明。 ○委員   :第3次計画策定の際には、計画の最後に委員から一言のページを入れている。今回も入れてはどうか。  →委員  :異議なし。  →事務局 :コメントは2月末日までに事務局までお送りいただく。字数制限はないが、前回程度とする。 ・次回は2月10日(月)14:00~中央図書館にて開催。 以上