『最後だとわかっていたなら』
- サンクチュアリ・パブリッシング
- 2007.7
この本を知ったのは東日本大震災の後、どなたかが朗読されていたのを聞いた時でした。 訳者のあとがきを読むと、アメリカの同時多発テロの時に救護中に亡くなった消防士の方が書き残した詩と紹介され、世界中に広まったものであったことがわかりましたが、実際は著者であるノーマコーネットマレックさんが10歳で亡くなった息子さんのことを思って書き残した詩なのだそうです。 世の中は新しい感染症の出現や、自然災害の脅威、また戦争やテロなど、自分が今この瞬間に生きていられることも奇跡のように感じられる出来事にあふれているような気がします。大事な人と明日突然会えなくなってしまうこともあるかもしれないと思った時ふとこの詩を思い出し読み返してみました。 "「ごめんね」や「ゆるしてね」や「ありがとう」や「気にしないで」を伝える時を持とう。そうすれば、もし明日が来ないとしてもあなたは今日を後悔しないだろうから" 詩の最後はこう結ばれています。改めて深い感銘を受けました。(K)