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図書館員の本箱 再開第12回

『もりのどうぶつ』

おおたけ ひでひろ/文・写真
福音館書店
2015.5

『そして、ぼくは旅に出た。はじまりの森ノースウッズ』

大竹 英洋/著
あすなろ書房
2017.3

『ノースウッズ 生命を与える大地』

大竹 英洋/著
クレヴィス
2020.2


 写真家・大竹英洋さんの本と、最初に出あったのは数年前、児童書『もりのどうぶつ』でした。ノースウッズに住む野生動物の写真絵本です。ノースウッズとは、北アメリカ大陸中央北部に広がる湖水地方の呼称で、厳しくも豊かな森の中で、様々な野生動物が生息している土地です。この絵本の表紙は、木の実を手にこちらをまっすぐに見つめるリスの写真。あまりの目の迫力に、「どうしたらこんな写真が撮れるのだろう。このカメラ目線は・・餌で釣っている?まさかね」(我ながら発想が貧弱・・)。乳幼児向けの写真絵本は出版数が少ないこともあり、印象に残っていました。

 二度目の出あいは2020年。ある人にすすめられたのは『そして、ぼくは旅に出た。はじまりの森ノースウッズ』です。写真家になることを夢見てテーマを探していた大竹さんはある日、オオカミの夢を見たそうです。オオカミのことを知りたくなった大竹さんは翌日図書館へ(素晴らしい!)。ここである写真集と出あい、圧倒されます。「あの夢のオオカミが、この本へと導いてくれたのかもしれない・・」。そして、その写真集の写真家とオオカミが暮らすノースウッズへと旅立ちます(すごい行動力)。この本は、その旅の記録です。手に取った時、(分厚い・・)と正直思いました。けれど、大竹さんの目を通して語られる旅に吸い込まれ、ともに歩むように読み進められました。

 さらなる出あいは図書館の書架で、でした。写真集『ノースウッズ』は、撮影期間20年を超えるノースウッズの姿が余すことなく納められています。もちろん私は行ったこともなければ、その存在すら知らなかった土地です。が、この3冊を通して、ノースウッズの静謐な空気感、森の豊かさ、動物の姿を感じることができました(ああ、語彙力のなさが悔やまれる、本当に圧倒される美しさなのです!)。『そして、ぼくは旅に出た。』を読んでいたので、「ここがあの場所!」と確認するように写真を楽しむことができました。人との出会いが開いてくれた道を進む一人の写真家の姿に、自分の背中を押される思いがします。そしてこの後、改めて『もりのどうぶつ』を読み直しました。ノースウッズの動物たちの声が聞こえたような気がしました。

 大竹さんのノースウッズ探求の旅は続きます。私も頑張らなくちゃ、と思わせてくれる本たちです。(N)

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