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翻訳できない世界のことば

『翻訳できない世界のことば』

エラ・フランシス・サンダース/著
創元社
2016.4

 本を読んで感動して胸が熱くなることを、イタリア語では「COMMUOVERE」というそうです。日本語にはない言葉ですよね。そんな、他の言語では一言では言い表せない世界の言葉を集めたのが、この本です。元々は「翻訳できない世界の11の言葉」というイラスト入りのブログ記事で、それが話題になり、書籍化されたものだそうです。
 日本語だとなかなかぴったりくる言葉はないけれど、そういうニュアンスや気持ち、わかる!という言葉の発見があります。逆に中には、そんな言葉いつ使うの??と思うようなものもあります。例えば「pisan zapra」マレー語で"バナナを食べるときの所要時間"だそう。そんなの人によっても、バナナの大きさによっても違うじゃんと思わず突っ込みたくなりますが、その言葉が存在するということは、使うことがあるということ。「あとちょっとってどのくらい?」と聞かれた時に、答えとして使うのでしょうか。それとも「そのくらい朝飯前だよ」みたいな感じで使うのでしょうか。想像するだけで、ちょっと楽しくなります。
 日本語からは「ボケっと」や「積読」など、4つの言葉が紹介されています。「ボケっと」のページには、"日本人が、なにも考えないでいることに名前をつけるほど、それを大切にしているのは素敵だと思います。"というコメントがあって、普段何気なく使っている言葉にも、愛おしさを感じます。
言葉ひとつひとつに、イラストが添えてあり、それがまたおしゃれで、素敵なのです。珠玉の言葉を集めた単語集のようであり、画集のようでもあり、読んで眺めて楽しめる本です。
 世界を旅するイラストブックというシリーズで、他にも何冊か出ています。興味のある方はぜひそちらも手に取ってみてください。(T)

参考:世界を旅するイラストブック
『誰も知らない世界のことわざ』『信じてみたい幸せを招く世界のしるし』『はかりきれない世界の単位』『なくなりそうな世界のことば』『窓から見える世界の風』『はじまりが見える世界の神話』『本にまつわる世界のことば』
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